てぃーだブログ › 風・月・太陽を仰いで インギャー便り

2012年01月29日

届け!



ゲストの合間に昼間は館内や敷地内のメンテナンス、夜はクリエイティブな作業に夜更かしばっかりしている。
先月にジャケから冊子までデザインを全て任せられた今春発売予定のCDアルバムが出来上がり郵送で送られてきた。
次はフライヤー制作が二つ、夏前に向けての難題である作曲がまた続いていく。
基本僕は全く独学自己流のけっしてプロとは言えないレベルなので作業効率がとてつもなく悪い分、ソウルだけは込めて作っている。評価は出来上がった後に勝手にいつも独り歩きする。

厳しい孤独な作業だ。
朝日と共に起き、真っ直ぐに道路端に向かう。
冷たい空気や雨で飽和した島の冬空の下、宿そして丘の上の集落から海へと繋ぐ下り坂を空気の抜けた一輪車ゆっくりと押し、中には鎌、鉈、鋸そして手袋がガタガタと揺れている。
雑草の多い茂った道の歩道で黙々と草木を刈り、投げ捨てられた空き缶や弁当箱を拾い、休む暇もなく太陽が沈む5時頃までずっと汗を流し続けている。
初めは道行く車の住民達も、ただ物珍しそうにスピードを落としながら通り過ぎていたけれど、次第に道が明るく綺麗になるにつれ差し入れを持ってきてくれたりもしてた。
そして夕刻、泥まみれになった服を脱ぎ、シャワーに直行する。
「おい、ビールがあるか?」っと毎晩僕にいつもの言葉を投げかける。
さぞかしこの一杯のノンアルコールビールは旨いだろう。
メンテナンスにせわしなく時間をとられてしまうこの時期に、今また宿そして宿へと繫がる宿周辺の道はとてもとても美しくなっている。
黙々ときつい作業を、それはまるで何かに取り憑かれたかの様に一切の手抜きなく働く親父の背中を見て、僕はあとどれくらいこの人と一緒に居れるのだろうかとちょっと切なくもなりまた負けてはならないと頼もしくもなった。
御嶽の掃除中に何かが聞こえる彼の口から笑いながら話す言葉に、少しびっくりもしたりして。

  

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2012年01月19日

fin del mundo


東風に吹かれながら目を奪われた。
君に見せたかったんだよ、光の飛沫が静かに水面へと降り注いでいたこの蒼空を。
  

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2012年01月02日

龍の子


ゆっくりとゆっくりと黄昏色に染まるインギャーまでの坂を下りていった。
ちっぽけな自分は未だにさらっと滑り出た何気ない人の言葉に深く傷ついてみたり、真っ直ぐに僕の瞳を見つめながら頂いた愛情一杯の短い言葉に励まされたり。そうやって昨年は人の絆の大切さを沢山勉強させて貰った気がする。何でもない様な穏やかな日がいかに優しさに満ちあふれていることか。愛しい人達を守る強さを僕はこの手に掴んでいるのだろうか・・・
プライベートな時間は一人こもってばかりいたけれど、もうちょっと自身に対して追い込んでみよう。きっとあの時の夢がまだ叶うかもしれないとそう信じて。
昨年宿に訪れたゲストの方々、本当に心から感謝致します。
そしてまた新しい出会い、再会の日を心待ちにして僕は立ち続けていよう。
今年も宜しく願い致します。
  

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2011年12月18日

クリスマスツリー


11月の末辺りから週末になると、見るからに家族総出で息苦しそうに一台の車に乗り込み、でも不思議と沢山の笑みが車内には溢れている車を多く見かける。トランクや荷台には大きなスコップを一つだけ積んでいる。みんな何処に行くのだろう?って真っ青な空に少しだけ肌寒く感じる風の中僕はまたいつもの海岸に向かって車を走らせていた。
そして帰り道には大きな掘り起こしたばっかりのもみの木を荷台や車体上部に縛りつけた車とすれ違う。子ども達は少しでも早く飾り付けをしたくて高揚した顔持ちで落ち着きがない。
あれから数え切れない時がながれ、僕は今でもこの季節がやってきてクリスマスツリーを見ると、何故だかスコップを思い出してしまう。
今年は、島のガラスアーティストの方から素敵なツリーを頂いた。
海岸に流れ着いたガラスと島の砂で作られたツリーに小さな電球を背後に取り付け、ひっそりとまた静かな夜が流れていく。





雨の切れ間に庭に出ると、まだ冷たい風に耐えて色とりどりの花が咲いていた。
  

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2011年12月05日

ステージを終えた夜



星が綺麗で、月明かりも眩しくこの蒼空を君に見せたくてカメラを片手に屋上に上ったよ。
難しいね、無限な被写体を切り取る作業は。

オジィから貰った三線が修復作業を終え、無事に戻ってきた。
弦高が高すぎて弾くのが少し難しいけれど、優しい音がするよ。
  

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2011年11月25日

北東からの風





立ち続けている君へ、花を

北東の風が身体からいそいそと熱を奪い、幾重にも連なる未だ果たせぬ思いを一つ一つ耳元で呟くように南の彼方へと通り抜けていく。
館内を見渡すとひっそりと蛍が身体を休めていた。
太陽に灼かれ、潮に打たれ、台風に揺られた僕の心の一部である宿のメンテナンスにも時間をかけていかないといけないなぁ。
今年も色々な雑誌媒体からの取材の問い合わせが多かったが、丁重にお断りさせて頂いた。看板も道案内も無い隠れ家、妥協することなくもう少し踏ん張ろう。

また現地コーディネートの仕事も色々経験させて頂いた。
まだまだ僕の知らない顔を島は持っているなぁっと幾度となく感じたよ。
最近は満月に照らされた小さな浜で、深夜0時過ぎにクリスタルボール演奏を聴いたり。
ただただアテンドしていて僕が気をつけていること、最後まで誰一人怪我無く笑顔で見送れた事が一番嬉しかった。
頼まれていた楽曲制作・デザイン制作・建築のプロデュース作品なども一つずつ丁寧に形にしていこう。また近い将来報告したいと思う。

今夜、インギャー沖のリーフがひっそりと顔を出す。
ゆっくりと深呼吸をして、未だ火照ったこの頭を冷やして来なくては。
  

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2011年11月24日

燃え尽きた


  

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2011年11月10日

神に追われて



刹那的であり終わりのずっと見えなかった夏がまた少しずつ次の季節へと移り変わっていく。
僕と宿と必然的に交差したゲストの方々の顔はしっかりとこの胸に焼き付いている。
沢山の勉強をさせて頂いた。僕の未だ知らない世界を色々と感じさせてくれた。


大げさかもしれないけど生きてて良かった、そう思える素敵な夜を幾度となく感じた。
ゲストのお食事に関しては少々ご迷惑をかけてしまった時もあったけれど、今はまた心を込めて思わず笑みが溢れて一日元気に楽しめるように最高のスタッフと共にお作りさせて頂いている。そして僕は今でも一日のほとんどの時間をゆっくりとみんなが快適に過ごせる様に汗を流しながら掃除に時間を費やしている。一見だれも気づきもしないタイルの目地だってきっとみんな気づいているはず。そしてそんな思いを同じ様に抱いて共に一切手抜きをしないで黙々と楽しみながら清掃するスタッフにまた心から感謝してる。
そんな僕はでも決して潔癖症ではなく、自分の部屋はいつだってケイオスそのものだし、今年はそんな滅多に人に見せる事も無い宿とは相対的な僕の部屋に、沢山の友人や知人が乱入してきたのは逆に笑えたなぁ。
宿の玄関に人が出入りする大きなガラスドアがあるのだが、その隣にはフィクスの大きなガラスを設置してる。毎日スタッフが磨き吹き上げたその透明ガラスはその存在すら判らないほどいつも透き通っていてそのまま外に抜けられると思う程。認知出来ずにまるで迷い込んだ鳥が外に出ようとガラス窓にぶつかるように、幾人かの人が顔から突進してしまう。
怪我をされたらさすがに自分の責任になるので、これには少々参ってしまい何か良い方法がないか模索している。

またここ数ヶ月は大きな精神世界に導かれる様な不思議な体験が沢山起こった。
見えない世界が共存していることはいつだって心と肌でいつも感じていたけど、でも今現在自分に降りかかってくる宿命の解決を、他人に相談する様な事は避けてきた。
常に自分の意識は様々な事象に変革し柔軟に対応出来るようにしてきたつもりだけど、それすらも超越し上手く消化できない事が不思議と色々起こっていた。
ある人はアセンションという言葉を使っていたりしたが、これからはそういう事にも柔軟に対応して行かなければいけないのかな。神に追われてって言う程でもないけど、自分が不思議と思ったり奇跡の様に思っていた謎が少しずつ判ったような気がしたよ。また近い将来こんな話もゆっくりしてみよう。

カブトムシが飛んでくる。
ホタルが館内を敷地内をゆっくりと毎晩飛んでいる。


曲名「レッドスカイ」をふっと思いだし、日々熟していくつり下げられたバナナの原種が香ばしい匂いを放つ。

映画「スケッチ・オブ・ミャーク」はドキュメンタリー作品としてよりもエンターテイメントの作品として上手く編集され短い時間で収められていた。客観的に島を感じ洞察力の優れたアーティストとこれまでのタブーを解放し記録として残すことに賛同した島の人々との時世と来世への賜である。いつの日かこれをきっかけに若い世代のクリエイターがどんどん育っていくことを心から願おう。

古い三線が僕の手元に偶然届いた。もう弾かないから大事にしてくれるお前ならあげるよって渡された三線だ。
それは空港近くの石庭で有名なオジィの父親が弾いていたと言われる三線で、那覇の三線の名工は少なくても戦前に作られた可能性が高く、是非本島の博物館で行われている三線鑑定で見て貰う価値は充分にあると。
ただ博物館に飾れるぐらいの年代ものなのだが、棹の状態はすぐに弾けるような状態ではないとのこと。
でも僕は一度で良いからどんな音色をこの三線は奏でるのか、それに僕に弾いて欲しいから縁があって手元に届いたんだと勝手に思い込んで名工になんとか修復をお願いした。

もう一踏ん張りでまたゆっくりとした日常が始まる。
空いている時間を見つけて、たまりに溜まった宿題を少しずつ丁寧にこなしていこう。
  

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2011年09月12日

いつしか、確信犯的なロックンロールが始まる

いつしか、確信犯的なロックンロールが始まる
(山本耀司「MY DEAR BOMB」第2章「ある作家」より)






風が変わった。
濃密な時間がゆっくりと訪れ、足早に引き潮に導かれるようにまた遠ざかっていく。
8月は台風の訪れから始まり、ひたすら走り続けたような日々だった。
睡眠時間は僅かだったけれど、一日中館内で聞こえる笑い声がとてもとても嬉しかった。
沢山のメールやお手紙を頂いた。もう少ししたら未だ返信できずにいるあの方も含めてゆっくりと文字を綴ろう。屋上で素敵なゲストの方が撮った夜空の写真を送って頂いた。
オープン当時よりずっと心に秘めていたことだけど、RENNに訪れる時には最小限のお荷物と好奇心だけを持って来て頂きたい。僕のここでの呟きには、基本的にゲストの方の固有名詞や写真は一切載せないし、またよくあるお土産報告ブログにするつもりもない。
島での滞在中はコーディネーターの経験をフルに生かしてしっかりとサポートするので、滞在中の計画なんかも中途半端ぐらいがちょうどいい。ガイドブックを開いたり、口コミなどを検索したりして事前勉強をかなりされる方々もいる様だけど、期待やスケジュールの制約の無い所にひっそりと咲くサプライズの事象が一番心に残ると思うな。
まぁこんな辺鄙な宿を見つけてくださるゲストの方々は、既に旅の楽しみをよくご存じの方ばかりだが。これからが島のベストシーズン、10月一杯まではまだまだ泳げる。

初めて出会う住民達。




何故だか僕も判らないけれど、2歳の子供が先月から一ヶ月近く母屋にいる。
好きな時に走り回り、泣き叫び、大声で笑い、また眠る。
怪獣が走り去った後はおやつの屑やら泥の付いた裸足の跡が残っている。
コップが割れ、本皮のリビングのソファーは何かの液体でいつもベトベトしている。
宿での夜の片付けも終わり、ふっと腰を下ろした僕のベッドに怪獣が笑いながら自分で戸を開きやってきた。れんちゃんと僕の名前を呼びながら隣に腰掛け真っ黒な瞳で僕をじっと見つめてくる。僕はそっと怪獣のぷよぷよとした腕に触れながら
「なぁ、お前は何処から来たんだ?お前のお母さんから生まれてくる前は?」って聞いた。
少しの沈黙の後僕を真っ直ぐに見つめ
「ぐるぐるって廻ってきた。」っと答える。
「それは空の上なのかい?」ってもう一度聞いたら
「い#!#%$&’・・・・」っと答える。
う~ん、何語なのかさっぱりわからないけど、
「そっかぁ」
っと答えた。明日には内地に戻るこのちびっ子怪獣の為に、また彼女の大好きな線香花火に火をつけてあげよう。


三線の音が遠くに聞こえる。
本皮のとても澄んだ落ち着いた音だ。
8月の下旬、朝から蝉が絶命をも厭わない鳴き声を太陽に灼かれた古びた建物の中庭に響かせている中、僕は久しぶりに人前で歌う事になった。威圧感のある三線協会師範達を目の前に、バタバタとしていた毎日の中で案の定練習もろくに足りず、たった一曲だけなのに歌詞を2番から歌ってしまった。着物を脱ぎ捨てながら久しぶりに感じた完全な敗北感だった。自分に敗北する程悔しい事はない。そうしてまた日常業務に追われ、三線にも触れる事が少ない日々に戻っていったのだが、どうしてももう一度この曲を歌詞を間違うことなく歌いあげたかった。ずっと心の片隅でふつふつとした不完全燃焼の煮え切らない感情が僕に問いかけてくる。「お前、そんなんでいいのか??」
8月31日、8月度初めての休日の午後僕は「なりやまあやぐ祭り」のエントリーシートを提出し、前回歌えなかった我が部落の名曲「なりやまあやぐ」をもう一度だけ予選で歌わせて頂く機会を得た。大会当日予選人数50名弱、炎天下の中で各地から集まった歌い手が一生懸命本選出場に向けて熱唱した。宿は当日のみクローズして友人達の駐車場に解放していたので、夕方ぐらいから次第に賑やかになっていった。僕は疲れの為か前日から風邪をこじらし、PL顆粒と栄養ドリンクを交互に飲みながらベッドで独りフラフラとしていたのだが、「またお前自己管理も出来ずになにかしら理由をつけて言い訳するのか???」ってずっとしんなりしていた。
やがてゆっくりと大きな月が東の空から昇り、インギャーには千本以上の蝋燭が灯され心地よい風が北から吹いていた。予選後にくじ引きで決められた僕の出場順番は25番、最後のトリに決まった。まだその色は10年早いと師匠に言われた真っ黒色の琉装の袖に腕を通し、ゆっくりと下り坂を歩いて行った。音響テントでは今宵のメインゲストである暁さんと久しぶりに挨拶を交わし、いよいよ24番目の女性の演奏が終わろうとしている。
僕は海上の舞台袖でゆっくりと月を見上げ、インギャーの波の音を聞き、ライトで真っ白に照らされ眩しくて何にも見えないステージの上にゆっくりと三線を片手に向かった。
四の音を最後に弾き終わった時、なんだかまたこのステージにいつの日か戻りたいなって心から思った。大会出場の事は友人にも知人にもほとんど知らせずに舞台に立ったのだけれども、こんな僕に気づいて応援してくださった方や舞台から降りた後見ず知らずの僕に優しい声をかけてくださった島の方々、本当にありがとう。
来年からは出来る限り同じ部落の男手として裏方の仕事をお手伝いしようと思う。
友利部落スタッフ関係者様、本当にお疲れ様でした。

未だ師匠からずっと借りっぱなしになっている三線、いつの日か近い将来自分の三線が欲しいなぁ。
  

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2011年07月30日

台風前の静かで高い空


7月も終わる。

何もかもがリンクし心地よい疲労感に浸りながら、今日という日を振り返る。

ウッドデッキで深夜一人、天の川をじっと眺めていた。
僕ら所詮人間だから、せめて自身が縛りつけてるその枠を少し広げ、ちっぽけな押しつけがましいモラルや価値観などに囚われることなく、思いっきり恋をすればいいと思う。
なんだか大人は愛や恋の言葉を自ら紡ぐより、よく知らない人のどうでも良い噂話の方が好きみたいだ。だから今もし、世界が君たち二人の為に廻っていると思えるのなら、その時間を充分に堪能して欲しい。歳を重ねていくほどに、その機会はなんだか少なくなっていくみたいだからね。僕はそんなアドバイスしかティーンエージャーの君にはしてあげられないけど。

ふっと夜中に腰を下ろしたソファの前には、庭で咲き誇るブーゲンビリアとプルメリアの花がゆらゆらとボウルの中に浮かんでいた。こんなちょっとした演出が気持ち良いんだ。
無駄に財布を開ける必要もなく、ただ黙って花弁達の凜とした姿を僕はしばらく眺め、また高揚と緊張のほどけないこの時間の中でもう少し浮かんでおこう。
僕は少しでもゲストの方の琴線に触れる様な事、出来たのだろうか・・・

大切な人との時間

夜になるといつも家族総出で庭中で佇んでいる蛙たち。

大きな大きな枝の身体を、ゆっくりとゆっくりと天に向かって真っ直ぐに昇っていく。
何処まで昇って行くのだろう。

真っ赤な赤子の様に大切に包まれたマンゴー

台風前の静かで高い空
  

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2011年07月19日

撫でし子


満月が少し欠け始めた月を僕が見上げているとき、日本は優勝したみたいだ。
コンビニで宮古毎日新聞が号外を配布しているのを見つけ手に取り、北京五輪では悔しい思いをしたと呟いていたまだ少女の面影を残した彼女の姿を思い出した。
今回決勝戦PKで得点を決めた彼女はまた随分と素敵に輝いているんだろうな。

7月も後半に突入、まずは台風対策をしっかりとしなくては。
  

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2011年07月14日

酸いも甘いも


台風2号によるトラウマか、5号はいつになく風に耳を澄ませていた。
月が昇り始めまた素敵なゲストの方達の笑い声が館内に響く。
月が高く頭上から僕を見下ろす時、僕はあまり自分の事を話すのが得意では無いけれど、質問されれば出来るだけ実直に伝える。そしてまた数々のゲストのドラマに耳を傾け、ゆっくりとゆっくりと夜が更けていく。

太陽が昇り始めた頃名残惜しいチェックアウトの時間が訪れる。
僕はきっとここにいるから。

束の間の夜、大城美佐子さんの音に耳を傾けた。

束の間の夜、hakase-sunの音に耳を傾ける。

随分と休みも無いけど、いつになく覚醒している。

ダブルレインボーがゆっくりと南海岸から宿へ近づいてくる時、世界の第一線で活躍されている少年の様な先輩がそっと僕の釣り道具と餌の生臭い匂いがうんと充満している狭いジムニーの助手席のドアを開けて乗り込んでくる。
車をゆっくりと走らせながら、またお互い大変な一年だったねっと変わらぬ優しい笑みと一緒に僕に声をかけて下さった。

人生に於いてそう簡単には酸いも甘いも噛み分ける事は出来ない。
ただ今はありがとうって言われると心が救われる。
そしてこんな辺鄙な宿を僕を、この広大なネットの海から見つけてくれて、本当にみんなに心からありがとうと伝えたいんだ。

  

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2011年06月20日

積乱雲


どんな喜びも悲しみも、時に塞ぎ込んでる君にはきっと「人」との交差があって、ゆっくりと時に突然にその我というなかなか破れない情緒の中で芽生えて対峙したりするね。
僕の孤独の中にはのろまな僕と足早に過ぎ去る光陰が切なく、また尊く深淵の海底の様に広がりまた風に耳を傾ける。
そんな僕の前を通り過ぎる貴方と、それが例え悪戯としか思えないような出会い方だとしても、それも偶然を装った必然だと思い、儚くてもはたして「絆」が貴方と紡げるだろうか?
そうやって僕はまだ心の奥の言葉をなかなか掴めなく、上手く言葉に出来ずにいるけど、今でも何一つ触れる事は出来ないから、また同じ月を眺め明日の太陽を待ち遠しく思う。

八重干瀬の上を木の葉のように船に、風に揺られて、ずっとずっと遠くの積乱雲を眺めていた。
一日付き合ってくれてありがとう。
  
タグ :ヤビジ

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2011年06月13日

上弦の月


上弦の月の光が窓から射し込み、日中延々と太陽に灼かれたこの身体と心を鎮めてくれる。
大神に島に抱かれ、ヤビジの海の上で漂い、束の間のオフに黄昏れていた。
穏やかな心に浸るには、激しい感情と向き合わなければならない。
そうやって生きとし生けるもの達と共存し、彼らの声にまた耳を澄ましている。
史上最年少で伊良部とうがに大会で優勝した師匠の歌に、人生初めて涙が溢れて止まらなかった。そんな歌を僕はいつになったら歌える様になるのだろうか・・・

空は夏空、僕はここで待っているよ。
  

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2011年05月29日

脆弱性


何度かこれまで呟いてきたが、庭に一本の鳳凰木を植えている。
幾度も潮風や台風に吹かれ、その度に丸裸にされて葉を落とし、もう枯れてしまったのかと思う頃に一段と立派な新芽を吹かして大きく育ってきた。
庭のプルメリア達ももうほとんど真っ直ぐには茎は立っていない。元々折れやすい植物だし、厚い琉球石灰岩の台地にはなかなか根は張りにくい。折れてはまた新しい茎を伸ばし、塩害で葉を一斉に落とす。そうやって今日の午前中までは葉を一杯に広げ微香を漂わせ可憐な花を咲かして風に吹かれていた。

台風の時は窓の近くに身を潜め、大きな波を見ているのが好きだ。
まだ波が見えているのならまだいい。次第に波が風に吹き上げられ、視界がほとんど潮風に遮られたとき、その時窓ガラスが吹き飛んだ。半壊近くになった光景の中で僕は立ちながら、ゆっくりと深呼吸をした。
庭を見ると、風速50メートルを耐え抜いたプルメリアが傾きかろうじて立っていた。
「お前、随分と強くなったんだな」

次は僕が強くならなければいけない。
  

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2011年05月22日

ジュゴン

ここ最近ひっそりと仕事の空き時間に知人・友人が訪れてくれる。
そんな束の間のチャットが新しい風をまた自分に運んでくれる嬉しい出来事だ。
そういえば、アニミズムや民俗学を専門にされている方に面白い話を聞いた。
ここ友利にはジュゴン伝説があるのだと。そして実際に血を継いだ末裔の方がいらっしゃるのだそうだ。現にジュゴンを祀った祠がインギャー近くにあるそうなので、近々行ってみようと思う。
不思議な史実が残っているこの島は、まだまだなんだか奥深そうだ。
過去と未来を紡ぎ、そして己を知る。
それでも人間は低きに流れる生き物なのか、きっと答えを知ることはないのかもしれない。


こいつ、最近よく身の回りに出没してるなぁ。
  

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2011年05月17日

可憐


GWが既に記憶の断片となり、なんだか遠い昔の出来事だったように感じている。
束の間に顔を見せる太陽により加速化した草花の生長が余計そう感じさせているのかもしれない。
バナナも気がつけば4房目を結実して大きな実を深く垂れ下げている。プルメリアも可憐に花を咲かせている。
面倒だけれど、ゲストの合間に庭や建物のメンテナンスに追われ、また日々は足早に過ぎ去って行く。
ここ数日は友人に頼まれていたデザインの作成を手伝ったりしながら、また何か新しい軌跡を残せないかと奮闘努力している。

三線の師匠夫婦やマンゴーの第一人者である友人などを交え、珍しく風の無い夜に話し込んでいた。失礼ながら自分からするとかなり年配の方々ではあるが、それも未だ第一線で生き抜いている彼らの言葉はいつも魅せられてワクワクさせられる。
そう言えば三線の師匠からいつも三線を弾くバチ(爪)を買えとずっと言われ続けていた。
礼儀作法を重んじ、また三線に付随するスタイルまでも本来の伝統的なスタイルを後世に残そうと、ここ最近身近でファッショナブルになった三線を取り巻く状況を危惧され、自分には正統スタイルを引き継ぎたいのだと言う。

爪を作っている工房は宮古島では限られている。そんな中紫檀で作られた爪を騙されたと思って使ってくれと工房のオジィが言うので使ってみたところ、これがまた不思議とこれまでのプラスティックで奏でた音より格段に違う音を導く。
少し形状などを加工して貰えれば完璧な自分の爪となり得る物になりそうだ。

島は梅雨空、それでも時に見せる太陽はとても強く島の陰影を醸し出し、またリーフは大潮の干潮には姿を見せている。
こんな梅雨の宮古の島も是非訪れてもらいたい。しっとりとまた深くこの島と自身と向き合える大切な時間になるだろう。
  

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2011年05月09日

風鈴


毎年の事だけど、GWは体重が落ちる。
オーナーとしてのこの僕が仕事で唯一出来る事、それはただ汗を流し旅のお手伝いをすること。楽しくでも決して楽をせず、また会える日が来るまで旅が安全にそして非日常の高揚を最後までしっかり見届ける。
それにしてもなんて素敵なゲストに恵まれてるんのだろう。そしてまた沢山の勉強を自分もさせて頂いた気がする。睡眠は短かったけれど頭だけはしっかり覚醒していたよ。
ゲストの方との釣りやBBQ、夕食後のチャット、どれもしっかりと記憶に刻まれている。
忙しくて気づかなかったけれど、今年初めての一輪の睡蓮が碧い空に向かって花を開かせていた。
そういえば事務所の整理をしているときに、僕が遠い昔ツアーコンダクターをしていた頃に南部鉄器のお店で頂いた風鈴が出てきた。
ウッドデッキの紅く咲き誇るブーゲンビリアの先端に引っかけ、南風に吹かれて透き通った懐かしい音を響かせた。
  

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2011年04月24日

リーフエッジ


リーフがゆっくりと顔を覗き、人影が遠くからゆっくりと動いている。
今月はスリランカ、アメリカ、香港などからのゲストが何処でどうこんな小さな宿を見つけたのか訪れてくれる。
さび付いた英語を駆使して、何とかサポートしようと全力だったけど、彼らの心に少しでも刻めたであろうか・・・
月末のゲストの為に坂道を下り、久しぶりにリーフエッジまで歩いていった。
例年よりは若干少ないけれど、ありがたく海から栄螺などを頂いた。
今年は自分の身体の為にも、少しでも多く海水に身を委ねようと思う。
  

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2011年04月15日

無垢で碧い空の罪


無垢で碧い空が余計罪に感じられるここ数日。
ホタルが館内でそっと息を潜め、間違って掃除機で吸い込まない様に気をつけてまた空へ風任せに飛び立っていく。
覚束無い三線を手に取り、「伊良部とうがに」を少しつま弾いてみる。
早弾きの曲もいいが、僕にはこんなしっとりとした甘酸っぱい歌の方が心が落ち着く。
もしリクエストがあれば、下手くそでも心を込めて飲みの席でもいつか歌おうかな。
病理検査で引っかかった友人が宮古島に来たいと切望していた。
被災地から避難してきた方が釣りをしたいとリクエストを頂き、こんな僕で良ければ釣り具屋一店舗分ぐらいの道具は揃えているので喜んでご案内しよう。

いつもと変わらない風景

日差しが館内の隅々まで行き渡る時刻、スタッフのカラカラとした黄色い笑い声が聞こえる。いい音楽、いい笑い声、そんな優しい音をいつも聞かせてあげたい。聞いていたい。

変わろうとする人々

夜には、ヤモリの鳴き声を聞きながら漠然と姿をなかなか現さない未来について、ゲストの方々と話しこんでいた。
部屋に戻ると僕が決して追いつくことは出来ない先輩達から、日比谷野音でのライブの後打ち上げの席から℡がかかってくる。
「お先真っ暗というのはすげー前向きな言葉だよ。真っ暗なんだよ。どこがいけないんだよ。そん中にすっげー誰も見たことがない、どんなに勉強したってわかりっこない、
素晴らしいものが隠れてるかもしんない。真っ暗ってことはいいねえ。みんな平等で。」
電話を切った後、こんな彼の放った言葉がゲストとの話題に関連してか何故かふっと頭に浮かんでた。

もう少しでリーフエッジが月に惹かれてまた浮き上がってくる。
ゆっくりとゆっくりと珊瑚に囲まれて深呼吸しよう。

最近湿っぽい話ばかりなので、ここで日本を代表する癒し系のとても素敵なレイディに一肌脱いで頂いて束の間の非日常の現実の夢を感じよう。

  

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